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最も愛する食材、それは納豆をおいて他にない。
小学生の頃、毎朝納豆をおかずにごはんを食べた。たまさか納豆の無かった日には、 親友に決まって「今日納豆食べてこなかったでしょう?」と指摘を受けた。
彼に言わせると、納豆を食べない日は、朝の表情が違うと言う。 最近では、納豆も、臭いや味のマイルドなものが増えている。スーパーの店頭では
なかなかに満足いくものが手に入らす、母の実家「水戸」からケースで取り寄せている。
● ● ● ●納豆のうまさの秘密
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納豆のうまさは、あのネバネバにある。混ぜ方がすべてを決する。手に合うサイズの安定感のある鉢に入れたら、
箸でひたすらにかき混ぜる。混ぜれば混ぜるほど、糸が出る。この糸、混ぜる事に細く、短く、数が増す。 だんだん固くなり、持ちにくい容器では力負けしそうになる。醤油や芥子は混ぜながら少しずつ入れる。
糸はやがてネバに姿を変え、あの独特の風味が倍加する。 こうして、申し分のない納豆ができあがる。好みでいろいろなモノを加える時も、まずはここまで混ぜることが大事。
豆の大きさ、固さ、豆そのもの味や、発酵による臭いや味の強さなど、納豆の味を決める要素は単純ではあるものの、 「これぞ」と思うものを探し当てるには時間がかかる。夏は発酵が早いので、食べるタイミングには冬より気を使う。
故に印象として「納豆」は冬の食べ物。もちろん、ちょっと発酵し過ぎのものも、風味が増してまた良いもの。 原料の大豆からは想像もできない程、うま味に富み、風味に豊かな納豆。これもすべては納豆菌さんのおかげです。
ああ、本当にうまいかな、納豆。
● ● ● ●納豆の持つ郷愁
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中学時代の学習塾の恩師から、子供の頃納豆売りをして家計を助けていた話を聞かされた。
北海道の貧しい炭坑で生まれた人だった。「秘密のアッコちゃん」のエンディングの曲にも、「納豆売り」 が登場するが、文京区に生まれ育った私にとっては、この「納豆売り」だけは未だ遭遇したことがない。
戦後間もない北国の寒い冬の朝、少年が納豆を売り歩く姿に思いを馳せると、素朴な納豆の味にもなにやら郷愁を感じてしまう。
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