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まだ、学生時代。はじめて訪ねた博多の地で、生まれてはじめて「モツ鍋」を食った。なんといううまさ!夏真っ盛り、汗だくだくで、鍋をつつく。にんにくの刺激。唐辛子の刺激。これぞ、夏にふさわしい庶民の鍋!鍋は冬。なんて、固定観念を根底から覆す、うまい、うまい、夏の鍋。
● ● ● ● 夏の鍋うまさの秘密 ●
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「ああ夏なのに」何故、こんなに、汗を流しながら、わざわざ鍋をつつくのか?答えは簡単。「夏だから」。暑さに負けず、スタミナ補給。野菜も採りたい。ボーとした頭に渇を入れる刺激が欲しい。仲間で集い、家族で集い、夏祭り。キーワードは「暑い」「辛い」「ビールがうまい」そして、やっぱり「熱い」。じめじめした、日本の夏を吹き飛ばす、だから食べたい。ああ、うまいかな、夏の鍋。
● ● ● ● 夏の鍋の脇役たち ●
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夏の鍋には、主役が薄い。本来、夏の素材で、鍋向きの素材は少ない。「どじょう」「いわし」くらいのものか。野菜に至っては、とんと見当たらない。でも脇役は豊富だ。夏だから欲しいスパイスたち。特に唐辛子の刺激は堪らない。他にも、青じそ、梅干し、みょうが、しょうが、わさび、らっきょう。鍋に放り込んでしまいたい、クセのある輩は枚挙に暇がない。そう、だから「夏の鍋」は、ポピュラーな素材を、味付けの工夫で変身させてしまう料理が多い。気温や湿度、素材に助けられて文句なしにうまい「冬の鍋」には太刀打ちできない、ラジカルな凄さがある。
● ● ● ● ああ うまいかな 夏の鍋 ●
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隅田川の界隈には、今尚、古風な「どぜう鍋」屋が点在する。おみやげにもなる、団扇でせめてもの抵抗を試みながら、汗だくで食べる「まる鍋」は何と言っても夏の風物だ。ねぎと山椒をたっぷりかければ、いくらでも胃袋に落ちていく。ビールに良し、冷酒に良し、ごはんに良し。花火の時期になると、どうしてもあの割り下の香りが恋しくなる。アジア各地の鍋も夏向きだ。唐辛子、山椒、キムチ、にんにく・・・。麻(舌にぴりぴり)とラー(とにく辛い)の味付けが最高だ。タイスキ(タイ)、四川の火鍋(中国)、カムジャタン(韓国)など、逸品は数知れず。ニョクマム、干し海老、干し魚などスープのコクを支える隠し味も涙モノ。固定観念を捨てて、さっぱりと未知の鍋にトライしたい。
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